2014年07月23日
高橋長老の御教書 新編44
ありがたいお話であるから正座して読むよ~に
新編44 自己紹介
今、新入会員からの自己紹介がありました。質疑応答もあって、新会員の人となりや経歴もおぼろげながら分かりました。でも、古参の会員が新会員のことを分かっても、新会員が古参の会員の事が分からないのでは不公平です。古参会員も新会員に自己紹介をすべきです。では、まず隗より始めよということで、私の自己紹介をいたします。
私は、長老と自称していますが、これは私の事を少しでも尊敬してもらいたいと思っているからです。放っておくと、私のような影の薄い存在は無視されることが多く、そればかりか、ややもすると踏みつけにされかねないのです。長老と名乗れば、私をこき使おうとする者や、使い走りをさせたがる者に対して牽制になると考えているのです。日本では古来長幼の順が重んじられて来ましたが、近年この醇風が廃れてきたことは悲しむべきことです。何を古臭いことを…と鼻で笑う人もいるかもしれません。しかし、みなさんもいずれは歳をとります。自分も将来こうなってもいいのか、と反省していただきたいと思います。
パートはギターです。ギターを始めて50年、愛好会でも40年近くになります。それだけを聞くと、ベテラン中のベテラン、どんな曲でも自由自在に弾けるだろうと思われがちですが、実際はこの40年まったく進歩がありません。それは、私にギターの才がなく、練習する意欲にも恵まれていないこと、加えて、不幸な家庭環境にあることが原因です。
………………
思い出してしまいました。私は不幸なのです。家庭にあっても愛好会にあってもどうしようもなく不幸なのです。この不幸感は筋金入りです。私の不幸感はだれにも負けないと自負しております。もしも世界不幸感選手権大会というものがあったら、私は必ずや日本代表として出場し、輝く金メダルを取れると確信しております。
その原因の第1。家庭でも愛好会でも私が年寄りで最年長であること。
そうなのです。40年前愛好会に入った時から、私が1番年長でした。他の会員が年を取って年齢が高くなっても、私もやはり年齢が高くなり、決して私より年長にならないのです。加えて、この40年、私より年長の会員が1人も加入したことがありません!そのため、私はこれまで1度も若者扱いされたことがないのです。こんな不幸があるでしょうか。おかしなことに、私の風貌が若く見えるためか、「子供のようだ」とか「子供じみてる」などと言われることがあります。若者扱いはしないのに、どうして子供扱いをするのでしょうか。
原因の第2。私が知性派であること。
皆さんは知性派が不幸であることをご存じないのではありませんか。でも周囲を観察してみてください。体力派の方々はみんな快活で意気軒昂です。大声で歓声を上げ、事をなしては喜び、事に躓いても励ましあい、不運すら幸福に変えてしまうのです。それに引き換え、知性派は、いつも不安材料を探し出しては心配し、事を成し遂げても何かの間違いでは…と疑心暗鬼となり、事に躓けば限りなき悲嘆の底に沈んでしまうのです。知性派は、おのれに訪れた幸運さえも不幸の原因にしてしまうのです。こんな悲しいことがあるでしょうか。
原因の第3。私の人相風体が貧相であること
私も若年のころは、それなりに肌に張りもありおなかも出ていませんでした。しかし、今は見る影もなく肌もやつれ、体型も崩れてしまいました。人は90パーセント外観で判断します。会う人が皆我をさげすんだ目で見る不幸感!貧相な外観を何とかごまかそうとする効果無き努力。賽の河原で石を積む思いです。
ああ、自己紹介のつもりがとんだ愚痴話になってしまいました。時間も限られていますので、私のことについては、また別の機会にゆっくりとお話しさせていただきます。
漢字の読み方
隗より始めよ かいよりはじめよ
醇風 じゅんぷう
廃れて すたれて
躓いて つまづいて
風体 ふうてい
賽の河原 さいのかわら
新編44 自己紹介
今、新入会員からの自己紹介がありました。質疑応答もあって、新会員の人となりや経歴もおぼろげながら分かりました。でも、古参の会員が新会員のことを分かっても、新会員が古参の会員の事が分からないのでは不公平です。古参会員も新会員に自己紹介をすべきです。では、まず隗より始めよということで、私の自己紹介をいたします。
私は、長老と自称していますが、これは私の事を少しでも尊敬してもらいたいと思っているからです。放っておくと、私のような影の薄い存在は無視されることが多く、そればかりか、ややもすると踏みつけにされかねないのです。長老と名乗れば、私をこき使おうとする者や、使い走りをさせたがる者に対して牽制になると考えているのです。日本では古来長幼の順が重んじられて来ましたが、近年この醇風が廃れてきたことは悲しむべきことです。何を古臭いことを…と鼻で笑う人もいるかもしれません。しかし、みなさんもいずれは歳をとります。自分も将来こうなってもいいのか、と反省していただきたいと思います。
パートはギターです。ギターを始めて50年、愛好会でも40年近くになります。それだけを聞くと、ベテラン中のベテラン、どんな曲でも自由自在に弾けるだろうと思われがちですが、実際はこの40年まったく進歩がありません。それは、私にギターの才がなく、練習する意欲にも恵まれていないこと、加えて、不幸な家庭環境にあることが原因です。
………………
思い出してしまいました。私は不幸なのです。家庭にあっても愛好会にあってもどうしようもなく不幸なのです。この不幸感は筋金入りです。私の不幸感はだれにも負けないと自負しております。もしも世界不幸感選手権大会というものがあったら、私は必ずや日本代表として出場し、輝く金メダルを取れると確信しております。
その原因の第1。家庭でも愛好会でも私が年寄りで最年長であること。
そうなのです。40年前愛好会に入った時から、私が1番年長でした。他の会員が年を取って年齢が高くなっても、私もやはり年齢が高くなり、決して私より年長にならないのです。加えて、この40年、私より年長の会員が1人も加入したことがありません!そのため、私はこれまで1度も若者扱いされたことがないのです。こんな不幸があるでしょうか。おかしなことに、私の風貌が若く見えるためか、「子供のようだ」とか「子供じみてる」などと言われることがあります。若者扱いはしないのに、どうして子供扱いをするのでしょうか。
原因の第2。私が知性派であること。
皆さんは知性派が不幸であることをご存じないのではありませんか。でも周囲を観察してみてください。体力派の方々はみんな快活で意気軒昂です。大声で歓声を上げ、事をなしては喜び、事に躓いても励ましあい、不運すら幸福に変えてしまうのです。それに引き換え、知性派は、いつも不安材料を探し出しては心配し、事を成し遂げても何かの間違いでは…と疑心暗鬼となり、事に躓けば限りなき悲嘆の底に沈んでしまうのです。知性派は、おのれに訪れた幸運さえも不幸の原因にしてしまうのです。こんな悲しいことがあるでしょうか。
原因の第3。私の人相風体が貧相であること
私も若年のころは、それなりに肌に張りもありおなかも出ていませんでした。しかし、今は見る影もなく肌もやつれ、体型も崩れてしまいました。人は90パーセント外観で判断します。会う人が皆我をさげすんだ目で見る不幸感!貧相な外観を何とかごまかそうとする効果無き努力。賽の河原で石を積む思いです。
ああ、自己紹介のつもりがとんだ愚痴話になってしまいました。時間も限られていますので、私のことについては、また別の機会にゆっくりとお話しさせていただきます。
漢字の読み方
隗より始めよ かいよりはじめよ
醇風 じゅんぷう
廃れて すたれて
躓いて つまづいて
風体 ふうてい
賽の河原 さいのかわら