2013年05月30日

高橋長老の御教書 新編24

             ありがたいお話であるから正座して読むよ~に

新編24 メンバー紹介

 それではここで、メンバーの紹介をしたいと思います。
 私たちは、静岡マンドリン愛好会に属しています。会員は現在40名ほどですが、今日はその中の選りすぐりのメンバーでお伺いしました。「選りすぐり」とはいっても、何を基準にして、誰が選りすぐったかは不明です。とにかく厳しい選考があったことは確かですが「平日に仕事を休んでも周囲に影響がない」という基準ではないと確信しております。
 それでは、まずファーストマンドリンのHさんです。Hさんは、深い愛情と強い熱意をもってマンドリンに取り組んでいる方です。技術的には「厚い肉体の壁がある」と言われながらも、それを乗り越え、年齢を感じさせない演奏をします。
 年齢といえば、彼女は「愛好会の女長老を目指す」とおっしゃっていますが、私から言わせれば片腹痛い。長老になるには、歳だけ多く重ねてもダメなのです。私のように、周囲から「長老はすてき♡」と恋慕される容姿、知能を兼ね備えた者でなければ長老を名乗れないのです。
 次に、セカンドマンドリンのSさんです。彼は、マンドリン仲間はもとより、周囲の人を明るく楽しい雰囲気を作ることに情熱を注いでいます。そんなことで、長らく愛好会の「宴会部長」の称号を独占してきました。
 技術的には、かなりすぐれたものを持っているのですが、「泣く子も笑う」容貌のせいか、演奏が正当に評価されません。このイメージは、彼の明るい性格から来ていますが、ちょっと残念なことです。
 次は、マンドラのWさんです。彼女は、富士市に住んでいるのですが、地元の楽団では使い物にならなくなって愛好会に来ました。でも、彼女の演奏を聞いていただきますと、かなりの技術の持ち主と分かりますので、富士の団体のレベルが異常に高いことが推察できます。
 愛好会では、定期演奏会の実行委員として会計を担当したこともありました。その時、定演参加費の徴収が非常に厳しく、私の乏しい小遣いの中から情け容赦なく取り立てた行為は、鬼畜の仕業と言っても過言ではありません。
 次に同じくマンドラのSさんです。彼女は、見た通り、丸顔で優しい穏やかな表情をしています。まるでマリア様か観音様のようです。あの丸い顔でほほえまれると、何か自分が幸せになったような気分になり、そんな時に「お願いします」と何かを頼まれると、それを拒否できる人は誰もいません。おそらく、旦那様もそうしてゲットしたのではないでしょうか。
 もし彼女が赤い羽根などで寄付金を募ったら、間違いなく多額の募金を集めるに違いありません。また、マンドリンをやらずにセールスマンをやっていたら、ひと財産できたはずです。惜しいことをしました。
 次にギターを担当している私、Tと申します。長年ギターを弾いていますが、恵まれない環境のせいで一向に上達しません。加えて、歳をとるとともに指の動きがぎこちなくなってきました。今日の演奏では、メンバーの足を引っ張らないように、気を付けて弾きたいと思います。
 具体的には、難しい所は手を抜く、できなないところは口で弾く、というテクニックを駆使して、流れを止めないように頑張りたいと思います。できれば、皆さんは私の方は見ないで、マンドリンの音だけを聞いていただければ幸いです。
 最後に、まだ紹介していないメンバーがいます。ファーストのYさん、セカンドのSさんです。またの機会があったら、彼女らの悪行、妄言の数々を紹介したいと思いますが、今日の所は、名前だけ紹介しておきます。
 以上でメンバーの紹介を終わります。

漢字の読み方
仕業  しわざ
悪行  あくぎょう
妄言  もうげん

筆者注 もちろん、実際の訪問演奏では、メンバー紹介をしませんでした。また、当日の司会はS藤さんが行いました。

  


Posted by 静岡マンドリン愛好会 at 21:03Comments(0)高橋長老の御教書

2013年05月13日

高橋長老の御教書 新編23

             ありがたいお話であるから正座して読むよ~に

新編23 ユニット名

A「今度の訪問演奏に当たって、このグループにユニット名を付けたいと思いますが、どうでしょう」
B「えっ、たかが一回限りの訪問演奏なのに、大げさなユニット名など必要なのか。そもそも我々には、静岡マンドリン愛好会という立派な名前があるじゃないか。その名前を捨てて紛らわしいユニット名などつける必要はないだろう。こんな議論をするより、合奏練習で音をきちんと合わせる方が、時間の有効活用になると思うが…」
A「いや、これはN代表から名前を付けるように言われていますし、やはりつけた方がいいと思うんですが」
C「うん、たった7人のグループで愛好会の名前を名乗るのはちょっと大げさよね」
D「代表が言うのは、サロコンで紹介する時に必要だからじゃないか」
B「私も、皆さんがそこまで言うのなら、名前を付けるのに吝かではないが、名乗るんだったら、時代の雰囲気にふさわしい名前にすべきだと思う。みんなで案を出してさっさと決めよう」
D「いい名前を思いついた。「愛好会青年部」というのはどうでしょう。このメンバーにふさわしいと思いませんか」
B「何を言っているんだ。そんな堅苦しい、時代錯誤的な名前なんて恥ずかしくて名乗れるものか。もっとまじめに考えてくれ」
D「私は、この歳になっても若々しい情熱にあふれているこのメンバーのイメージを考えたんだ。まじめにやれとは心外だ」
A「まあまあ、そう熱くならないで…。いろいろ案を出していただいてその中から選べばいいと思います。「青年部」その案の一つとすればいいんじゃないですか」
C「そうよね。私は何かロマンティックな名前にしたいわ」
A「何か具体的な案はあるんですか」
C「う~ん、急には思いつかないけど…」
B「こういうことは、事前に連絡して各々案を作ってくるようにすべきなんだ。案もないのに議論するなんて時間の無駄だろう。みんな忙しい時間をやりくりしてきているんだ。さっさと決めて合奏練習に入ろう」
E「そうよね。夕御飯の支度って意外と手間がかかるのよね。今夜は「スブタ」にしろって言われているんだけど、鶏肉を一度揚げなくちゃいけないの」
C「えっ、スブタって豚肉を使うんじゃないの」
E「家では子供が鶏肉好きなのよ」
A「ちょ、ちょっと、横道に入らないでください。ユニット名を出してください」
D「ロマンチックな名前というなら、「メロダモール」って名前はどうかな」
B「また訳の分からない名前を出して…。そんな名前、聞いた人がチンプンカンプンじゃないか。一度聞いてストンと落ちるような名前がいいんだ」
A「そのメロダモールって、どういう意味なんですか」
D「まあ、英語とフランス語のミックスなんで、私の造語です。イメージとしては「愛の調べ」とでもいいますか…」
A「まあ、それも一つの案としておきましょうか」
C「私は「アンサンブル・マッティナータ」という名前を提案します」
A「今度やる曲にちなんだ名前ですね。これもいいですね」
B「いや、その名前も時代にマッチしているとは思えない。ばかばかしい、いつまでもこんな不毛な議論をしていても仕方がない。この件は私に任せてくれ。私が何か考えるよ」
A「そうですか。それなら今度訪問先と打合せする時までにお願いします。皆さんそれでいいですか」
C、D、E「…………」
B「それじゃあ、出来たら連絡する」
 後日B氏の命名により、ユニット名は「あまちゃん」と決定した。

筆者注意 この議論は私の創作で、実際にこうした議論があったわけではありません。特にB氏のようなメンバーは現実には存在しないことを強調しておきます。
  


Posted by 静岡マンドリン愛好会 at 21:15Comments(0)高橋長老の御教書