2013年05月13日

高橋長老の御教書 新編23

             ありがたいお話であるから正座して読むよ~に

新編23 ユニット名

A「今度の訪問演奏に当たって、このグループにユニット名を付けたいと思いますが、どうでしょう」
B「えっ、たかが一回限りの訪問演奏なのに、大げさなユニット名など必要なのか。そもそも我々には、静岡マンドリン愛好会という立派な名前があるじゃないか。その名前を捨てて紛らわしいユニット名などつける必要はないだろう。こんな議論をするより、合奏練習で音をきちんと合わせる方が、時間の有効活用になると思うが…」
A「いや、これはN代表から名前を付けるように言われていますし、やはりつけた方がいいと思うんですが」
C「うん、たった7人のグループで愛好会の名前を名乗るのはちょっと大げさよね」
D「代表が言うのは、サロコンで紹介する時に必要だからじゃないか」
B「私も、皆さんがそこまで言うのなら、名前を付けるのに吝かではないが、名乗るんだったら、時代の雰囲気にふさわしい名前にすべきだと思う。みんなで案を出してさっさと決めよう」
D「いい名前を思いついた。「愛好会青年部」というのはどうでしょう。このメンバーにふさわしいと思いませんか」
B「何を言っているんだ。そんな堅苦しい、時代錯誤的な名前なんて恥ずかしくて名乗れるものか。もっとまじめに考えてくれ」
D「私は、この歳になっても若々しい情熱にあふれているこのメンバーのイメージを考えたんだ。まじめにやれとは心外だ」
A「まあまあ、そう熱くならないで…。いろいろ案を出していただいてその中から選べばいいと思います。「青年部」その案の一つとすればいいんじゃないですか」
C「そうよね。私は何かロマンティックな名前にしたいわ」
A「何か具体的な案はあるんですか」
C「う~ん、急には思いつかないけど…」
B「こういうことは、事前に連絡して各々案を作ってくるようにすべきなんだ。案もないのに議論するなんて時間の無駄だろう。みんな忙しい時間をやりくりしてきているんだ。さっさと決めて合奏練習に入ろう」
E「そうよね。夕御飯の支度って意外と手間がかかるのよね。今夜は「スブタ」にしろって言われているんだけど、鶏肉を一度揚げなくちゃいけないの」
C「えっ、スブタって豚肉を使うんじゃないの」
E「家では子供が鶏肉好きなのよ」
A「ちょ、ちょっと、横道に入らないでください。ユニット名を出してください」
D「ロマンチックな名前というなら、「メロダモール」って名前はどうかな」
B「また訳の分からない名前を出して…。そんな名前、聞いた人がチンプンカンプンじゃないか。一度聞いてストンと落ちるような名前がいいんだ」
A「そのメロダモールって、どういう意味なんですか」
D「まあ、英語とフランス語のミックスなんで、私の造語です。イメージとしては「愛の調べ」とでもいいますか…」
A「まあ、それも一つの案としておきましょうか」
C「私は「アンサンブル・マッティナータ」という名前を提案します」
A「今度やる曲にちなんだ名前ですね。これもいいですね」
B「いや、その名前も時代にマッチしているとは思えない。ばかばかしい、いつまでもこんな不毛な議論をしていても仕方がない。この件は私に任せてくれ。私が何か考えるよ」
A「そうですか。それなら今度訪問先と打合せする時までにお願いします。皆さんそれでいいですか」
C、D、E「…………」
B「それじゃあ、出来たら連絡する」
 後日B氏の命名により、ユニット名は「あまちゃん」と決定した。

筆者注意 この議論は私の創作で、実際にこうした議論があったわけではありません。特にB氏のようなメンバーは現実には存在しないことを強調しておきます。
  


Posted by 静岡マンドリン愛好会 at 21:15Comments(0)高橋長老の御教書